パンとともにバラを

----人間らしく生きるために必要なのは、「パン」に象徴される物質的な豊かさと「バラ」に象徴されるゆとりと文化。------  この生きづらい社会を少しでもよくするためにみんなで考えたい。

 

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ポツダム宣言は短いのだが。

戦争法制は膨大なので「つまびらかに」読むのは大変だが、ポツダム宣言はA4一枚に収まるぐらいの短さ。読まず、知らずに否定し、変えようとする恐ろしさ、愚かさ。

かつて書いた拙稿から。

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1945年7月、アメリカ、イギリス、ソ連3国の首脳はドイツのポツダムで会談を開きます。ドイツの戦後処理を決めるとともにアメリカ、イギリス、中華民国(のちにソ連も参加)がポツダム宣言を7月26日に発表。日本の非軍事化と民主主義の助長など、戦後日本に対する連合国の基本方針を明らかにしました。

日本政府はポツダム宣言を黙殺。それが8月6日の広島への、そして8月9日の長崎への原爆投下を招くことになります。即時に決断していたならば原爆投下による莫大な被害を避けることができたのです1)。

ソ連が8月9日、日本に宣戦布告。8月14日、日本政府はこのポツダム宣言を受諾(じゅだく)して、日本の敗戦が決まりました。

1.われら合衆国大統領、中華民国政府主席およびグレート・ブリテン国総理大臣は、われらの数億の国民を代表して協議の上、日本国に対して、今次の戦争を終結する機会を与えることで意見が一致した。

2.合衆国、英帝国および中華民国の巨大な陸、海、空軍は、西方より自国の陸軍および空軍による数倍の増強を受け、日本国に対し最後的打撃を加える態勢を整えた。この軍事力は、日本国が抵抗を終止するまで、日本国に対し戦争を遂行しているすべての連合国の決意により支持され、かつ鼓舞されているものである。

3.世界の奮起している自由な人民の力に対する、ドイツ国の無益かつ無意義な抵抗の結果は、日本国国民に対する先例を極めて明白に示すものである。現在、日本国に対し集結しつつある力は、抵抗するナチスに対して適用された場合において、全ドイツ国人民の土地、産業および生活様式を必然的に荒廃に帰させる力に比べて、測(はか)り知れない程度に強大なものである。われらの決意に支持されたわれらの軍事力の最高度の使用は、日本国軍隊の不可避かつ完全な壊滅を意味し、また同様に、必然的に日本国本土の完全な破滅を意味する。

4.無分別な打算により日本帝国を滅亡の淵に陥れた、わがままな軍国主義的助言者により、日本国が引き続き統御されるか、又は理性の経路を日本国がふむべきかを、日本国が決定する時期は、到来した。

5.われらの条件は、以下のとおりである。
われらは、右の条件より離脱することはない。右に代わる条件は存在しない。われらは、遅延を認めない。

6.われらは、無責任な軍国主義が世界より駆逐されるまでは、平和、安全及に正義の新秩序が生じえないことを主張することによって、日本国国民を欺瞞(ぎまん)し、これによって世界征服をしようとした過誤(かご)を犯した者の権力および勢力は、永久に除去されなければならない。

7.このような新秩序が建設され、かつ日本国の戦争遂行能力が破砕されたという確証があるまでは、連合国の指定する日本国領域内の諸地点は、われらがここに指示する基本的目的の達成を確保するため、占領される。

8.カイロ宣言の条項は履行(りこう)され、また、日本国の主権は本州、北海道、九州および四国ならびにわれらが決定する諸小島に局限される。

9.日本国軍隊は、完全に武装を解除された後、各自の家庭に復帰し、平和的かつ生産的な生活を営む機会を与えられる。

10.われらは、日本人を民族として奴隷化しようとし又は国民として滅亡させようとする意図を有するものではないが、われらの俘虜(ふりょ)を虐待した者を含む一切の戦争犯罪人に対しては厳重な処罰を加える。日本国政府は、日本国国民の間における民主主義的傾向の復活強化に対する一切の障害を除去しなければならない。言論、宗教および思想の自由並びに基本的人権の尊重は、確立されなければならない。

11.日本国は、その経済を支持し、かつ公正な実物賠償の取立を可能にするような産業を維持することを許される。ただし、日本国が戦争のために再軍備をすることができるような産業は、この限りではない。この目的のため、原料の入手(その支配とはこれを区別する。)は許可される。日本国は、将来、世界貿易関係への参加を許される。

12.前記の諸目的が達成され、かつ日本国国民が自由に表明する意思に従って平和的傾向を有し、かつ責任ある政府が樹立されたときには、連合国の占領軍は、直ちに日本国より撤収する。

13.われらは、日本国政府が直ちに全日本国軍隊の無条件降伏を宣言し、かつこの行動における同政府の誠意について適当かつ充分な保障を提供することを同政府に対し要求する。これ以外の日本国の選択には、迅速(じんそく)かつ完全な壊滅があるだけである。


          
 7に「日本国の戦争遂行能力が破砕」とあるように、戦力をなくすことが占領の目的となっています。さらに11で、「日本国が戦争のために再軍備をすることができるような産業は」許されない、とあるように再軍備も禁じられている。ポツダム宣言を受諾したということは、軍隊を解体し、再軍備しないことを認めたことです。ここからも「9条押しつけ論」が誤っていることが分かります。当時の日本の支配層は天皇制を残すために、進んでポツダム宣言を受け入れ、そして9条も受け入れたのです。

(学びの草紙憲法篇「いろはにこんぺいとう」6号2010年6月)
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ふたみ伸吾

Author:ふたみ伸吾
二見伸吾
府中町議会議員(日本共産党)
広島県労働者学習協議会 講師
広島県九条の会ネットワーク 事務局員

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