パンとともにバラを

----人間らしく生きるために必要なのは、「パン」に象徴される物質的な豊かさと「バラ」に象徴されるゆとりと文化。------  この生きづらい社会を少しでもよくするためにみんなで考えたい。

 

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フォイエルバッハ論(10) 体験的・古典の修行

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●18世紀の唯物論をさらに前へと進めなかったのはなぜか

フォイエルバッハはなぜ、自分の打ち立てた立場をさらに前へと進めなかったのでしょうか。

第一に、自然科学が発展しつつもそれはまだカオス(混沌)の状態で、フォイエルバッハは細胞の発見、エネルギー転換の法則、進化論などを知っていたけれども、「諸発見を十全に評価することができ」なかったこと。それは、ドイツの惨めな状態にあり、フォイエルバッハの責任ではない、とエンゲルスはいいます。

第二に、自然と社会には発展史と科学があるが、フォイエルバッハはそれを自らの唯物論と合致させることができず、「伝来の観念論に拘束されたまま」であったこと。

エンゲルスは次のように言って残念がります。

隠遁(いんとん)のせいで、社交に向いた素質を持ちながら「孤独な頭脳から思想を生産することを余儀なくされ」「友好的な出会いや敵対的な出会いのなかで思想を生産することができなかった」(86ページ)

彼に討論する仲間がいれば、ことは違ったかも知れない。エンゲルスは同情をこめてフォイエルバッハの隠遁生活を惜しむのです。

●混乱するシュタルケ

72ページで「自然にたいして精神の根源性主張」するのが観念論だとエンゲルスは述べています。ここでようやく73ページで述べた、この意味以外に使うと「どれほどの混乱が生じるか」について4つの例を挙げ、シュタルを批判しています。

第一に、「人類の進歩を信じている」ことや「同情や愛、真理と方に対する熱意」のことが観念論だとシュタルケはいいます。エンゲルスは「ここで言われる観念論とは、観念的な目標を追求することにほかならない」。しかし、唯物論と観念論を区別するのは、その根源性(どっちが先か)であって、「観念的な目標を追求」することは、両者の区別の基準になりません。

ここで「カントの無力な『定言命令法』」(87ページ)というのが出てきます。定言命令法というのは、「~すべし」「~すべからず」ということです。なぜ無力なのか。「すべし」「すべからず」は、その反対の事実が裏返ったもの。「盗むべからず」「人を殺すべからず」「なかよくすべし」はそれぞれ、盗難、殺人、不和が現実社会に存在しているからです。

「カントがおよそありえないことを要請し、したがって現実的なものに至ったためしはないからである」(88頁)。そして、この点を最も鋭く批判したのがヘーゲルでした。

第二に、シュタルケは「人間を動かすものは、一切、その頭脳を通過しなければならない」ことが観念論者だというのです。エンゲルスは、頭を使って考えることが観念論者であることの理由ならば、だれもが生まれつきの観念論者であって、唯物論者など存在しようがない、とあしらいます。

第三に「人類が、少なくとも目下のところ、全体として進歩の方向を動いているという確信」をもつことは唯物論と観念論との対立とは関わりがない、とエンゲルスは言います。「歴史が進歩するという確信」をもつということが観念論なら、ディドロなどフランスの唯物論者も観念論者だという訳の分からないことになってしまいます。

第四に、エンゲルスは、シュタルケを含む俗物の解する「唯物論」と「観念論」を紹介して、最後の一撃をくりだします。

俗物の解する「唯物論」…「むさぼり喰うこと、飲んだくれること、鑑賞の愉悦、肉欲、傲岸不遜、金銭欲、貪婪、所有欲、利殖と株式取引詐欺」…俗物自身がひそかにふけっている下劣な悪徳のことである。

俗物の解する「観念論」…「徳と普遍的な人間愛に対する信条、一般的には『よりよき世界』に対する信条。現実とまったく反対のことが、彼らの説教なのです。
 
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ふたみ伸吾

Author:ふたみ伸吾
二見伸吾
府中町議会議員(日本共産党)
広島県労働者学習協議会 講師
広島県九条の会ネットワーク 事務局員

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