パンとともにバラを

----人間らしく生きるために必要なのは、「パン」に象徴される物質的な豊かさと「バラ」に象徴されるゆとりと文化。------  この生きづらい社会を少しでもよくするためにみんなで考えたい。

 

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空想から科学へ(16) 体験的・古典の修行

●賃労働という概念

「以前には例外であり、一時しのぎであった賃労働が、全生産の常則となり、基本形態となった」(89ページ)


「賃労働」のドイツ語はローン・アルバイト(Lohnarbeit)です。ローンは借金じゃなくて賃金(借金は英語のloan)。アルバイトは「一時的な仕事」じゃなくて、普通の仕事、労働を意味しています。英語はウェイジ・レイバー(wage-labor)。賃金とひき換えに働くことが「賃労働」です。

「常則」のドイツ語はRegelで、英訳はrule。古典選書版では「原則」と訳されています。賃労働が当たり前になったということです。

働くこと(自然に働きかけること)は人類の誕生とともに古い歴史がありますが、賃金(お金といってもいい)とひき換えに働くことはとても新しいことなんです。「賃労働」は「労働」一般と区別された概念だということに注意しましょう。「賃労働」というのは歴史的に生まれた労働のあり方のひとつでしかない。未来永劫つづくものではないということです。

日本でいえば賃労働が始まったのは明治以降で、百年ちょっとの歴史しかありません。第二次世界大戦後、賃金労働者すなわち労働者階級が労働力人口の50%を超えたのは1960年後であり、68年に60%にようやく達したのです(大橋隆憲編著『日本の階級構成』岩波新書)。2010年に労働者階級は82.1%になっています。(波多野修一「日本の階級構成はどうなっているか」『経済』2011年12月号)。

21世紀の今日の日本において、まさに「賃労働」が「常則」「原則」になりました。

賃金労働者になることだけが、この資本主義社会で生きていく道ではありませんが、とりわけ日本では、自営業を始めたり、農業をして生活することは大きな困難をともないます(もちろん、労働者として生きて行くのも大変です)。だから、学生さんたちの圧倒的な部分が当たり前のように「シューカツ」(就職活動)する。

●「組織化」される資本主義

資本主義は社会的生産を無政府状態的に発展させるおもな方法は、「無政府生産と正反対のものであった。すなわち、生産が、それぞれの生産企業内で、ますます社会的生産として組織される」(92~3ページ)

「最後に、大工業と世界市場の形成とがこの闘争を世界的にし、同時にそれをかつてなかたったほど激しいものにした。……敗れた者は容赦なく駆逐される」(94ページ)

「いまや個々の工場における生産の組織化と全体としての社会における生産の無政府状態としての対立として現れる」(94ページ)


今日の世界社会そのものです。生産はコンピューターと結び合わされ、より安い原料と労賃、そして公害規制のなさを求めて、企業は国際的に展開し、世界中から利益をえる。個々の企業内ではPOSシステムなどを使って、何時何分頃、どのようなものが売れるのかが日々、集約されています。

しかし、世界全体では何がどのように売れ、その売れ行きがいつ止まるか?予測できません。企業内でどんなに精緻なシステムをつくっても、社会全体としては制御できない(無政府性)なのです。

さて、この矛盾からどう抜け出すのか? それが次回の課題です。

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ふたみ伸吾

Author:ふたみ伸吾
二見伸吾
府中町議会議員(日本共産党)
広島県労働者学習協議会 講師
広島県九条の会ネットワーク 事務局員

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