パンとともにバラを

----人間らしく生きるために必要なのは、「パン」に象徴される物質的な豊かさと「バラ」に象徴されるゆとりと文化。------  この生きづらい社会を少しでもよくするためにみんなで考えたい。

 

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空想から科学へ(13) 体験的・古典の修行

●社会主義を唯物史観で捉え直す

「大工業」(große Industrie)が全面的に発展することによって「資本主義的生産様式」(kapitalistische Produktionsweise)と相いれなくなり、「衝突」(Konflikt)を起こすようになります。 「衝突」を繰り返すなかで資本主義を乗り越えていく経済システムに行きつかざるをえない。 これが唯物史観によって捉え直した社会主義です。

「大工業」というのはマルクスの重要な概念で、『資本論』第一部第13章「機械と大工業」は、新書版で200ページ以上、第一部の2割近くを「機械と大工業」の分析に割いています。

※大工業とは、単に「大きい」ということではなく、機械を掌握し、機械によって機械を生みだすことが、その技術的基礎となった生産様式のことです(新日本新書版③665ページ)。機械の導入と発展は労働時間短縮の技術的基礎を生みだし、労働時間の短縮が、「全面的に発達した人間」(同③832ページ)の条件となります。大工業こそが「人間の頭脳を変革」(同833ページ)するのです。

「社会主義は、この現実の衝突が思想に反映(Gedankenreflex)したものにほかならない」(82ページ)とエンゲルスは言います。

そしてこの生産力と生産様式との「衝突」の本質は、生産が社会的になってゆくにもかかわらず、そのつくりだされる富がごく一握りの人たち(資本家階級)によって取得されてしまうという点にある。このことをエンゲルスは「資本主義の根本矛盾」と呼びました。

「社会的」とは、「個人的」と対になっていて、社会の人びと全体が関わってゆくという意味です。物づくりが社会全体の共同(協働)になってゆく。しかし富はごく一握りの人びとが独り占めにしてしまうのです。

池田香代子さんが翻訳・再話した『世界がもし百人の村だったら』(マガジンハウス)は「すべての富のうち六人が五九%をもっていて、みんなアメリカ合衆国の人です。79人が39%を、20人が、たったの2%を分けあっています」とそのいびつな姿の、今日的なありようをみせてくれます。百人村の20人とは12億人。フォーブスの2006年の調査によると、マイクロソフトのビルゲイツ会長(当時)の個人資産とバングラディシュのGDP(国内総生産)がほぼ同じで驚きました。バングラディシュの人口は1億4000人です。


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ふたみ伸吾

Author:ふたみ伸吾
二見伸吾
府中町議会議員(日本共産党)
広島県労働者学習協議会 講師
広島県九条の会ネットワーク 事務局員

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