パンとともにバラを

----人間らしく生きるために必要なのは、「パン」に象徴される物質的な豊かさと「バラ」に象徴されるゆとりと文化。------  この生きづらい社会を少しでもよくするためにみんなで考えたい。

 

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空想から科学へ(12) 体験的・古典の修行

●唯物史観とは

第三章(79ページ~)に入ります。

唯物史観は史的唯物論とも言いますが、唯物論を基礎にした歴史観=現状分析の武器です。ものごとを歴史的、発展的にとらえるためにどういう視点が必要か、ということで単なる歴史=過去の見方ではありません。未来を見透し、未来のために「何が必要なのか」を析出するためのものです。

唯物史観はつぎの三つの観点を必要とします。

①「あらゆる社会的変革と政治的変革の究極の原因は……生産および交換の様式の変化に求めなければならない」

②「あばきだされた弊害をとりのぞくための手段も、やはり変化した生産関係そのもののういちに――多かれ少なかれ発展したかたちで――存在しているにちがいない」

③「これらの手段は、けっして頭のなかから考えだすべきものではなくて、頭をつかって、現存の生産の物質的諸事実のうちに発見しなければならない」(80ページ)



●世の中を変える根本的な要因は経済

世の中を変える根本的な要因は、生産と交換のしかた、すなわち経済のあり方が生みだします。いまふうに言えば、「貧困と格差」のありようということです。

「貧困」(Elend)というのは、単に貧しいということだけを意味するのではありません。マルクスは、貧困について『資本論』で次のように説明しています。

「一方の極における富の蓄積は、同時に、その対極における、すなわち自分自身の生産物を資本として生産する階級(労働者階級のこと、二見)の側における、貧困、労働苦、奴隷状態、無知、野蛮化、および道徳的堕落の蓄積である」(新日本新書版④1108ページ、『空想から科学へ』にも引用されています)



このように資本主義のあり方が労働者を苦しめるのですが、労働者は資本主義に翻弄されつつも、それとたたかい、資本主義の弊害を取りのぞこうと努力します。そのための手段もまた現実のなかにある、とエンゲルスはいうのです。

資本主義の発展そのものが、労働者を結びつけ、解放のための手段を生みだします。パソコンやインターネットもそういうもののうちの一つといえるでしょう。労働者階級は「はげしくはあるが彼をきたえる労働の学校をむだに卒業するわけではない」(『聖家族』マルエン全集②34ページ)のです。

資本という煉獄に焼かれながら、そこからはい出ようとする。日本での「反貧困」の運動や「派遣村」の実践、アメリカでの「私たちは99%(We are the 99%)、ウォール街を占拠せよ」の運動がその今日の姿です。
 

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ふたみ伸吾

Author:ふたみ伸吾
二見伸吾
府中町議会議員(日本共産党)
広島県労働者学習協議会 講師
広島県九条の会ネットワーク 事務局員

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