パンとともにバラを

----人間らしく生きるために必要なのは、「パン」に象徴される物質的な豊かさと「バラ」に象徴されるゆとりと文化。------  この生きづらい社会を少しでもよくするためにみんなで考えたい。

 

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人生を変えた出会い 芝田先生と私(3)

●ともにたたかって書け

なかばやけくそで「では、何をやったらいいんですか」と開き直った。「第一学習社という教科書会社があって、そこに出版労連の組合がある。長い労働争議が続いていますが、なかなかいいたたかいをしていて、もう少しで勝てそうだから」と芝田先生はいう(1993年、争議は全面解決勝利。解雇された2人の組合員は原職〔教科書編集〕復帰した)。

「わかりました。とりあえず連絡先を教えて下さい」というと「いや、その必要はありません。いま、ここから電話をします」といって研究室の黒電話をとった。

「これから、二見君という大学院生をいかせます。封筒貼りでも何でもやらせてください。それが私の指導方針です」といって電話を私に渡した。

「どこかの組合に行って資料をもらって、その資料で書くというのはダメです。いっしょにたたかって、そのなかで論文を書きなさい」

そう芝田先生は私にいった。

指導教官の言われるがままにテーマを決めるのはいやだと思ったが、第一学習社労組の高瀬均さんや小林和俊さんの話を聞き、「この争議をテーマにするとともに勝たせたい」と考えるようになっていた。授業の合間を縫って労組書記局へ通う日々が始まった。

●世界という書物を読む
 
芝田先生はいつも「世界という書物」「現実という書物」を読むことの重要性を語った。そして、先生自身がつねに目前の現実と格闘し、そこからみずからの思想を深めていかれた。ベトナム戦争、ヒロシマ、そして氏自身が「人生最後、最終のたたかい」と呼んだ予防衛生研究所(現、衛生研)とのバイオハザード裁判……。

 「ドラマという思想」というエッセイがあり、そこで芝田先生は次のように述べている。

「思想というもの」は、「たんなる学問的諸命題の体系ではなくて、現実が提起する諸課題と格闘し、それらを解決し、実践的指針を引きだす思想的・理論的活動・能動的営みではないだろうか。現実が提起する諸課題は、どれもこれも新しく、初めての問題提起であって、それに対する解答は、できあいの公式や、〝模範解答的教科書〟のなかに容易に見いだすことはできない。

しかも、それらの諸課題の多くは、緊急に提出されたものであって、無限に解答をひきのばすことも、沈黙し無為にすごすこともゆるさず、即座に、あるいは時間ぎめで解答することをせまってくる。

そのうえ、その解答のいかんによって、みずからの運命、ひいては自分のぞくする集団、階級、民族、人類の運命が左右されるような場合も少なくない。現実が提起する課題を受けとめ、それについて、かぎられた時間内に、研究し、思索し、判断し決断し、実践にうつす。これこそが思想のあり方であり、思想の本領にほかならない」

「マルクスの思想をたんに学ぶだけでは、それをドグマとしておぼえただけのことであって、まだマルクス主義者ないし科学的社会主義者となったとはいえない。現実との格闘をつうじて、その思想をドラマティックに運用・活用できるようになること、そのことを通じて人生と世界史のドラマを生きること。そのことにこそ、ある思想が思想になった、思想的に獲得されたといえるのであろう」(『人生と思想』p.52-3)

 いささか長文の引用となったが、まさに芝田先生の「人生と思想」の繋がりが述べられている。
 
                                      (おしまい) 

DSC_1116_convert_20140131041740.jpg
(先生の主著『人間性と人格の理論』にサインしてもらった。グラムシの「情熱のみが理性を鋭くする」という言葉が添えられています。30歳のとき〔1961年〕に出版されていて、うーん、とてもかないません)
 

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プロフィール

ふたみ伸吾

Author:ふたみ伸吾
二見伸吾
府中町議会議員(日本共産党)
広島県労働者学習協議会 講師
広島県九条の会ネットワーク 事務局員

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