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公務員いじめをしても国民の生活はよくならない

【参議院総務委員会】宮垣委員長の参考人発言(全文)

28日、民主・自民・公明三党が提出した「国家公務員賃下げ法案」が参議院総務委員会で、賛成多数で可決されました。

 採決に先だつ質疑で、国公労連の宮垣忠委員長が、以下の意見を表明しました。

これをよく読んで、公務員の賃下げがけっして国民の利益にならないことを知って欲しいです。

国公労連オフィシャルブログ「クロスロード」より転載。


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(写真右端が宮垣忠さん)
 
 ○山下芳生(よしき)議員

 本日は、日本国家公務員労働組合連合会の宮垣委員長に参考人としてきていただいています。

 平均0.23%削減を求めた2011年度人事院勧告を昨年4月にさかのぼって実施した上で、2012年度、2013年度に平均7.8%削減する「国家公務員給与の改定及び臨時特例に関する法律案」について、現場の第一線で働いておられる国家公務員のみなさんは、どう思っておられるのか、率直な意見を宮垣委員長にお聞きします。

 ●宮垣

 国公労連委員長の宮垣です。こうした意見表明の場を与えていただきましたことに、感謝申し上げます。

 昨年3月11日の東日本大震災では、自衛隊のみなさんも活躍されましたが、国の出先機関や地方自治体で働く公務員も活躍しました。

 震災直後に道路などのライフラインを整備し、仙台空港をいち早く復旧させた国土交通省の職員、被災した多くの労働者に心温かく接した労働行政の職員、国民の財産や権利を一生懸命守った法務局の職員、被災にあった住民を支えた自治体の職員など、自ら被災にあって、家が流され、家族も失いながら、不眠不休で被災者の救援活動にあたってきました。また、全国各地の国や地方自治体の公務員が被災地に派遣され救援・復旧業務を続けました。今後、長期にわたる被災地の復興の先頭に立つのも、やはり私たち公務員です。

 こうした国や地方自治体の公務員が、賃金の削減を6か月を超えない範囲内で猶予される自衛官と比べて、どこが劣っているのでしょうか。

 また、国会議員の公設秘書の給与は、7.8%まで引き下げずに、人事院勧告通り平均0.23%の引き下げにとどめる秘書給与法改正案が衆議院で可決しました。

 自衛官や公設秘書に特例を設けるのであれば、せめて、自らも被災し、被災者のために一生懸命に尽くした被災地の公務員に対する特例があってもいいはずですが、この法案には、それさえもありません。

 なぜ、労働基本権制約の代償措置である人事院勧告のマイナス0.23%を超えて、平均7.8%まで生活の糧(かて)である賃金を下げられなければならないのでしょうか。

 課長・室長以上は、10%以上の賃金カットになります。10%の賃金カットは、懲戒処分の水準です。それも懲戒処分の期間は、普通、2か月から3か月ですが、今回の場合は、懲戒処分相当の賃下げが2年間も続くわけです。

 全国の国家公務員が懲戒処分を受けるような、何か悪いことでもやったのでしょうか。いま、職場はこうした道理のない賃金引き下げに対して、怒りに満ちあふれています。

 国家公務員の人件費が国の財政赤字の原因ではありません。2002年から2011年までの10年間に、自衛官を除く国家公務員は約80万人から約30万人まで減少していますが、その一方で国債等残高は約525兆円から約726兆円にまで急増しています。

 また、諸外国の公務員賃金は、リーマンショックや金融危機のもとでも上がっていますが、日本の公務員賃金は下がり続けています。このことからも国家公務員の人件費が財政赤字を増大させた原因でないことは明らかです。

 震災復興の財源のために我慢しろというのなら、まず、はじめに、政党助成金や米軍への思いやり予算など、ムダな支出をけずるとともに、国会議員のみなさんの歳費の見直しも、あらためて行うべきではないでしょうか。

 それさえもされずに、消費税増税のために、自らの身を削ると言って、限られた予算と人員のなかで一生懸命、現場の第一線で国民の安心、安全を守るためにがんばっている公務員に賃下げのしわ寄せを押しつけられることに、怒りを禁じ得ません。全国の国公労連の仲間を代表して、まず、そのことを申し上げます。

 ○山下議員

 現場の第一線でがんばっておられる国家公務員のみなさんは、道理のない賃金引き下げに対して怒りに満ちあふれているとのことです。

 次に、国家公務員の労働基本権を制約したままで、その代償措置である人事院勧告制度を無視して、一方的な不利益を国家公務員に押しつける今回のやり方について、国公労連はどう考えられていますか、宮垣委員長にお聞きします。

 ●宮垣

 この間の政府との交渉で、国公労連は、賃金の引き下げに一貫して反対をしてきましたが、一部の労働組合は合意をされました。しかし、合意をされた労働組合が国家公務員全体を代表しているわけではありません。ましてや、国家公務員労働者に労働基本権が回復していないなかで、いくら、一部の労働組合が了承し、3党合意がなされて、議員立法で賃下げ法案が国会に提出されても、マイナス0.23%の人事院勧告を超えて、さらに平均7.8%まで2年間にわたって給与を引き下げる部分は、明らかに憲法違反だと私どもは考えています。

 本法案は、複数年度にわたり、人事院勧告にもとづかずに賃金を引き下げることになり、労働基本権制約の代償措置が機能せず、人事院勧告制度が画餅(がべい)に等しい状況に陥るわけです。これまでの判例では、代償機能が画餅に等しい状況に陥れば憲法28条に抵触するとしています。

 労使間で交渉が決裂し、使用者側が一方的に勤務条件を変更しようとしたときに、労働者側の対抗手段がない、労働基本権の回復がないままでの人事院勧告にもとづかない政府の一方的な賃金切り下げはもちろんのこと、今回のような3党の「議員立法」で、私たち労働組合の意見も全く聴かずに人事院勧告を超える賃下げ法案を国会に提出し、強行することは、国家公務員労働者の基本的人権を蹂躙(じゅうりん)するものです。

 公務員にどれだけ権利がみとめられているかは、その国の民主主義の度合いを図るバロメーターです。

 公務員も労働者であり基本的人権である労働基本権が全面回復されるべきです。そして、公務員も市民であり、市民的権利である政治活動の自由が保障されるべきです。

 そして公務員は、全体の奉仕者として公務を担当しており、公務員として職務遂行の権利が認められるべきです。例えば、憲法に違反するような公務運営が行われようとしているときに、それについて意見を述べその是正を求めることができる権利です。これは、憲法第99条の公務員の憲法擁護義務からくる公務員の当然の義務であり同時に権利でもあります。具体的には、上司の職務命令に対する意見の申し出や内部告発権の保障、政策の決定・執行や公務運営に対して関与・参加できるシステムなどが必要です。

 そうした権利が回復・確立されないなかで、労働基本権制約の代償措置である人事院勧告制度さえ無視をして、一方的な不利益を国家公務員労働者に押しつける今回のやり方を看過(かんか)することはできません。

 国家公務員労働者に労働基本権を全面的に回復する、せめて、協約締結権を回復してから、労使交渉で賃金引き下げの問題を議論するのが憲法のルールに基づいたやり方ではないでしょうか。

 日本国憲法に抵触するような本法案については、徹底した審議の上で、参議院で廃案にしていただくことをお願いして私からの意見表明とさせていただきます。
  

                                               以上


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プロフィール

ふたみ伸吾

Author:ふたみ伸吾
二見伸吾
府中町議会議員(日本共産党)
広島県労働者学習協議会 講師
広島県九条の会ネットワーク 事務局員

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