パンとともにバラを

----人間らしく生きるために必要なのは、「パン」に象徴される物質的な豊かさと「バラ」に象徴されるゆとりと文化。------  この生きづらい社会を少しでもよくするためにみんなで考えたい。

 

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資料も好評で余は満足

今日は、第九条の会ヒロシマ22周年記念特別講演会が開かれました。「科学者が語りあう 戦争と平和憲法」ノーベル物理学賞受賞の益川敏英さんと愛知教育大学長、松田正久さんの対談です。

配布した資料も好評で、うれしかったです。

ぜひお読み下さい。

科学者が語りあう戦争と平和憲法

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(講演会終了後の懇親会)

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ボクの脳みそは古本でできている

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今日、近所の古本屋に行ったら、100円ワゴンに、戸坂潤『科学的精神の探究』があり、ありがたく買い求めた。実は同じ本を33年前にやはり100円ワゴンで買ったのだ。

写真右が33年前に買ったもの。ペーパーバックだから背が壊れ、裏表紙は半分切れている。

戸坂潤は戦前の唯物論哲学者で、唯物論研究会のリーダー。1945年8月9日、45歳の若さで長野刑務所の独房で栄養失調のため獄死した。

1冊目を買ったときは高校生だったので、かなり難しかった。資本主義は英語でキャピタリズムっていうんだ、ということだけが記憶に残っている。

いまパラパラと見てみると「ひと吾を公式主義者と呼ぶ」のなかにそれは出てくる。

「さて公式主義呼ばわり主義者にとって、なぜ、公式というものがそんなに恐ろしいか。公式というのはもちろん科学公式のことだ。社交の公式や服装の公式のことではない。だから公式をいったん容認すれば、その背後につめかけている膨大な科学(自然科学ばかりでなく社会科学もである)の大群を客として迎えねばならぬ。科学は組織をもっている。恐るべきはこの組織なのだ。この組織はまるでソヴェート制度みたいなものだ。文化帝国の文学主義というキャピタリズムにとって、本能的に恐れを催させるものだ」(155頁)

キャピタリズムのところに鉛筆で資本主義と書き込んである。きっと辞書を引いたんだねえ。

これが縁で、主著『日本イデオロギー論』や戸坂潤全集を大学生の頃に読むようになって、その後もときどき読んでいる。

 ふと気づいたのだが、ボクの人生の転機をつくった本、繰り返し読んでいる本のかなりの部分が古本なのだ。芝田進午『人間性と人格の理論』、中村政則『労働者と農民』は神田の古書店で買い求めた。服部之総著作集もそうだなあ。

ボクの脳みそは古本でできているのである。



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キーワードで学ぶ労働組合 ⑬憲法とともに

●団結権と参政権

人間らしく生き、働くために心強い味方が日本国憲法です。

27条は人間らしく働く権利。28条はそれを手に入れるために団結したたかう権利。私たちは団結権を使い、労働組合運動によって人間らしい労働条件を手に入れることができるのです。

そればかりではありません。25条、健康で文化的な生活をする権利。「生きる」ことは自己責任ではなく、国の責任だということ。

この25条を実現するてだては、15条にあります。「公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である」。参政権、政治に参加する権利です。20歳以上の国民ならだれでも持っている一票。金持ちもビンボー人も平等に一票ずつあります。

この一票をムダにしないことが大切。税金を福祉や医療など、人びとの暮らしにもっと使う政治に変えるために必要なのは、国民が主権者としての一票を使うことなのです。

●暮らしと政治はつながっている

労働組合は特定の政党を支持することはしません。そう、大衆的な組織だからですね(⑩参照)。でも、政治と暮らしはつながっています。ですから「政治がいまどうなっているのか」について労働組合として情報を提供し、みんなでよく論議すること。そして一人ひとりがよく考えて大切な一票を使うことです。

※特定政党支持を義務づけている組合もありますが、労働組合のあり方から考えて誤りです。

現代の労働者は、団結権と参政権という二つの力をもっているのです。

この二つを「宝の持ち腐れ」にしないことが重要。自由と権利は「不断の努力」によって守りなさいと憲法12条で言っています。あきらめるな、ということ。

憲法は立ちあがる人たちのためにあるのです。

(2007年執筆 神奈川県職労湘南支部・組合ニュース掲載)

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(全国生活と健康を守る会連合会」発行のポケット版憲法手帳)

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キーワードで学ぶ労働組合 ⑫人間らしく

●人間らしさを追求する労働運動

労働組合は、私たちが人間らしく生き、働くためにある、と第1回目に書きました。では、「人間らしい」とはどういうことなのでしょうか。

ILOは、世界中の労働者が人間らしく働けるようにと、ディーセント・ワークという考え方をうち出しています。

ディーセントは、「まともな」「適正な」「それとしてふさわしい」という意味で、まともな仕事、仕事らしい仕事のありかた。働く人びとと家族が健康で安全な生活を送ることができ、子どもたちが学校に行き、老後の不安がない。適正な収入があって、働く人びとの権利が守られ、権利を堂々と主張できる、そういう労働のあり方。これが大切だとILOは言うのです。この基準でいけば、日本の労働者のほとんどがディーセントとはいいがたい。

●パンとともにバラを

ホモ・ルーデンス(遊ぶヒト)といって、「遊びこそ人間らしさ」だという学者もいます。誰ですか?「オレはそっちだ」という人は…。遊びだけが人間らしさだといってしまえば誤りですが、「メシ、フロ、寝る」という生活では人間らしいとはいえませんよね。

労働時間を短くし、休日を増やす。仕事以外に使える時間を増やすことがとりわけ日本人には必要です。

アメリカの労働運動がつくった素敵なスローガン。「パンとともにバラを」。バラは文化やゆとりを象徴しています。人間らしさを全面的に追求する労働組合運動が求められているのではないでしょうか。


(2007年執筆 神奈川県職労湘南支部・組合ニュース掲載)

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「憲法は押しつけ」ってホント?

●憲法制定はダイナミックな過程

「日本国憲法はアメリカに押しつけられたものだから、ふさわしくない」「日本人の手で自分たちの憲法をつくるべき」。改憲を主張する人たちが拠りどころにしている「押しつけ憲法」論です。

たしかに、憲法制定時、日本はアメリカの占領下にありました。憲法草案をつくったのもGHQ(連合軍総司令部)です。しかし、そのことをもって「押しつけられた」とするのは、現実をあまりにも単純化するもの。事実はもっと多面的でダイナミックなのです。

 古関彰一著『新憲法の誕生』(中公文庫)は、日本国憲法制定をめぐるドラマの全体像をつかむうえで、格好のテキストです。

 ※現在は加筆改題され『日本国憲法の誕生』(岩波現代文庫)として刊行されています。

 古関さんは言います。「なにも日本側が一枚岩であったわけでも、米国政府=GHQが一枚岩であったけけでもない」。

「議論を尽くさず妥協の産物として盛り込まれた条文、日本の法制官僚がGHQに気づかれず明治憲法の痕跡を残すことに成功した条文、GHQ案にない条文を日本側の官僚、あるいは議員が全く新たに盛り込んだ条文、いまからみると重要であっても当時は大勢に受け入れられず素案で消え去った条文などがある。日本国憲法はモザイク模様なのである」。

たとえば、憲法二五条第一項「国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」とありますが、この条文はもともとなかったもので、国会での論議を通じて挿入されたものです。「国民主権」についてもGHQ案にあった「主権」を政府案は「至高」(最高と同じ意味)に意図的に誤訳するのですが、これも国会で問題になり、元へ戻るという軌跡をたどります。

さまざまな力がせめぎあい、押し合いへし合いしながらできたのが日本国憲法なのです。

●憲法草案はどのようにしてつくられたのか

「押しつけた」といわれるGHQの人々がどのように草案をつくったのか。当時二二歳の若さで草案作成にかかわり、第二四条、男女平等の草案を書いたベアテ・シロタ・ゴードンさんの『一九四五年のクリスマス』(柏書房)は貴重な証言です。少女時代を日本で過ごし、子どもたちが貧しさの犠牲になっていること、男尊女卑が甚だしいことなど、ベアテさんは戦前の日本社会の現実を知っていました。その経験と六カ国語を読むという語学力を駆使して、世界の憲法からもっとも良いものを選んで草稿づくりに力を注いだのです。ベアテさんは次のように言います。

「当時の民政局員は、私ばかりでなくみんな理想国家を夢見ていた。戦勝国の軍人とて、家族や恋人を失った人は多かった。私もその一人だし、みんな戦争には懲りていた」

この二冊の本を読んで、「押しつけ」論の是非をあなた自身で検証してみて下さい。きっと新たな発見があると思います。 

(『学習の友』誌に2004年掲載)

ベアテ



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靖国参拝はなぜ問題なのか?

(はじめに)以下は2005年『学習の友』誌に書いたものです。小泉首相を安倍首相に変えれば10年たっても事態は基本的に同じ。最小限の補訂をし、掲載します。

●改憲へとつながる靖国参拝

小泉首相の靖国参拝が国際的な問題になっています。なぜ、小泉首相は靖国参拝に執着しているのでしょうか。

それは、2007年をめどに自民党政府が憲法が変えようとしていることと深く結びついているのです。

憲法を変え、自衛軍(今回の改憲草案では国防軍)と名を変えた自衛隊がアメリカの軍隊と一体となって戦争する。戦争すれば当然、戦死者がでる。遺族や友人、知人はその死を悼み、悲しむでしょう。放っておけば、その悲しみは反戦へとつながります。靖国神社の役割は、この悲しみの感情を喜びに変えることにあるのです。

「靖国信仰は、戦場における死の悲惨さ、おぞましさを徹底的に隠蔽し、それを聖なる世界へと昇華(しょうか)すると同時に、戦死者の遺族の悲しみ、むなしさ、わりきれなさにつけこんで『名誉の戦死』という強力な意味づけを提供し、人々の感情を収奪していく」と高橋哲哉さんが『靖国問題』(ちくま新書)で指摘しているとおりです。

●「靖国の心」とは

戦前に出された『靖国の精神』(高神覚昇著・1942年)という本があります。

「およそ皇国にうけ、しかも死して護国の神としてまつられるほど、光栄なことはない」「御国のために死ぬことは、天地と共に窮(きわま)りなき皇国日本と、とこしへに生きることである。不死の生命は、御国のために捧げることによってのみ、はじめて体得せられる」(原文は旧かな旧漢字)。

お国のために死ぬことこそが最高の幸せだというのが靖国の心なのです。そういうマインドコントロールを国家規模でやって、たくさんの青年を戦争へとおもむかせました。

「僕は自衛隊員じゃないから関係ない」ですって。いいえ、そんなことはありません。ただでさえ定員に達せず慢性的な人手不足の自衛隊。正式に軍隊に格上げになり、「国防の義務」が憲法に明記されれば、徴兵制が必ずでてきます。すべての青年が靖国の「英霊」になりうるのです。

●アジア・太平洋戦争

中国や韓国、東南アジアの国々や人びとが、首相の靖国参拝に不快感を示し、抗議しているのはなぜでしょう。

1945年に終わった戦争は、一九三一年の満州(中国東北地方)への侵略から始まり、中国全土へ、そしてインドシナ、マレー半島、インドネシア、フィリピンへと拡大して行きました。そこで、何が起きたのか。日本は何をしたのか、ということを私たちはよく知る必要があります。

森武麿さんの『五〇年目の証言』(集英社)がお勧め。歴史家の森さんが、アジア各地の戦争の傷跡をを訪ね、戦争の体験の証言を集めて書いたものです(森さんの『アジア・太平洋戦争』(集英社)も読んでみてください。あの戦争の全体像が分かります)。

「サマールのカラギマン村では100人の民間人が連行され、殺されました。いまでも一か所から白骨がたくさん掘り出されます。また、オリオンのブクタン村では30人の男の首を日本兵が切り落としたが、そのなかの一人は首を切り落とされたまま、恐怖と衝撃のため胴体だけで3メートルほど走りました」(『五〇年目の証言』)
こういう非道なことをした人たちを神とあがめる靖国神社に首相が参拝する。それがどういう意味をもつか、考えてみてください。

 ※残念ながら2冊とも品切れ状態です。

●同じ失敗を繰り返すのか、未来をひらくのか

 今からちょうど20年前の1985年、ドイツのヴァイツゼッカー大統領が敗戦40周年にあたって連邦議会で演説をし、「過去に目を閉ざす者は結局のところ、現在にも盲目になる」といいました。

「九条の会」の一人、井上ひさしさんは芝居「闇に咲く花 愛敬稲荷神社物語」で主人公に次のようにいわせています。

「父さん、ついこのあいだ起こったことを忘れちゃだめだ、忘れたふりをしたらなおいけない。過去の失敗を記憶していない人間の未来は暗いよ。なぜって、同じ失敗をまた繰り返すにきまっているからね」

第二次世界大戦後、「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないように」と決意を新たにし、日本国憲法をつくりあげました。

「同じ失敗を繰り返す」のか、歴史に学び、新しい日本とアジア関係をつくりあげるのか。私たち一人ひとりが問われています。

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集団的自衛権って何だ?(6)

アメリカの世界戦略は、いま

●アメリカの世界戦略の変化

オバマ政権になってアメリカの世界戦略は一定の変化を示しています。アフガン戦争やイラク戦争のように戦争によって直接介入し他国を力ずくで押さえつける。そのことをアメリカは手放したわけではありません。

しかし同時に、外交交渉、話し合いによって問題を解決するという方向も打ち出されています。この二つを使い分けるのが第一の変化です。

第二の変化は、中東地域に偏重したアメリカの重点をアジアへ移し再配置すること。これを「リバランス」(再配置)戦略といい、オバマ政権の外交政策の要石とされています。

●中国への二面作戦

中国に対する政策もまたこの世界戦略を反映して変わっています。

一つは軍事力を拡大している中国に対して日本を含む同盟国との関係を強化して軍事的に包囲・対抗していくこと。もう一つは協力関係の構築です。中国は世界第2位の経済大国。しかも、アメリカにとって中国は第一の輸入先(17%)であり、中国はアメリカにとって第一の輸出先(18%)です。単純対決路線ではいきません。

●日本への要求も変化

当然、日本に対する要求も変わりました。軍事分担を肩代わりし、普天間の辺野古移転やオスプレイを配備することは従来どおりです。同時に、日本が米中「共同」路線の障害にならないことを日本に求めています。

2013年2月、安部首相は訪米し、オバマ首相と会談しました。首相は集団的自衛権の行使の検討を始めたと伝え、記者会見で「日米同盟の深化」を強調。しかし、大統領と並んで行う記者会見はありませんでした。「集団的自衛権の行使の検討」という手みやげは、さほど旨味がなかったということでしょう。

9月に訪米したときには講演で「私のことを右翼の軍国主義者と呼びたいのなら、どうぞ呼んでくれ」と言い放ちました。そして年末の靖国神社参拝です。これに対してオバマ政権は「日本の指導者が近隣諸国との関係を悪化させるような行動を取ったことに、米国政府は失望している」という異例の声明を発表しました。

集団的自衛権の行使ももちろん求めていますが、それとともにアメリカの新しい世界戦略の障害にならないことを望んでいるのです。侵略を否定し、従軍慰安婦を正当化するようなことは、日米同盟を進めるうえで障害になるからです。

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キーワードで学ぶ労働組合 ⑪春闘

●闇夜にお手てをつないで

春闘とは、労働者の「春の闘い」ということです。

春闘は1955年、炭労、私鉄総連、合化労連、電産、紙パ労連、全国金属、化学同盟、電機労連という8つの単産が「共闘会議」を結成して、賃上げ闘争に取り組んだところから始まりました。

このたたかいを指導した太田薫さん(総評議長)は、「春闘方式は……全産業別の強力なストライキでなければ大幅賃上げはかちとれないという考え方から編みだされたものである」「『闇夜にお手てをつないでいこう』ということである」と述べています。

「自分の企業がその市場を失うことによってほかの企業からおくれをとりはしないか、その結果、自分たちの賃金も上がらないのではないかと臆病になる。……そこで、みんな一緒にやれば、何もこわくないではないかという形でできるだけ多くの労働者がを立ち上がらせることと、ストライキを産業別にいっせいにやれば、市場を失うこともないのだという考え方を植えつけるつもりで始めたわけである」(『春闘の終焉』中央経済社)。

●職場の要求を基礎に

春闘は1955年から始まりましたが、賃金が上がるようになったのは1960年代の後半からです。1974年には、民間2万8981円(32.9%)という史上最高の賃上げを勝ちとりました。小島健司さんは「春闘20年の歴史のなかで、これほど労働者が国民のなかの多数派であることを身にしみて感じた春闘はなかった」と述べています(『春闘の歴史』青木書店)。

それをつくりだしたのは「68年からはじまった労働運動の『大衆路線』の強調であった」と小島さんはいいます。「職場にくすぶっている不平や苦情をとりあげ」ることなど「職場の労働者の要求にこたえようとする試み」が広がっていったのです。

(2007年執筆 神奈川県職労湘南支部・組合ニュース掲載)

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キーワードで学ぶ労働組合 ⑩大衆組織

●要求で団結する組織

労働組合は、大衆的な組織だと言われています。

大衆的とは、おおぜいの人に受け入れられるという意味です。労働組合は誰でも入れる組織。どのような考え方でも、信仰のあるなしにかかわらず、性別も問わず、どのような政党を支持していようとも、あるいはどの政党も支持していなくても、いいのです。試験もありません。

労働者であって、人間らしく生き、働きたいと願うすべての人が労働組合に入れるのです。

この大衆的な組織としての労働組合は何によって力を合わせるのでしょうか。それは要求。一人ひとりの労働者は個性的で多様です。それで団結なんてできるだろうかと思われるかもしれません。しかし、できるのです。

●存在→不平不満→見通し→要求へ

なぜならば、労働者の置かれている状況が共通しているからです。同じような労働条件で働いていると、考え方が多様で個性が豊かな人びとのあいだに共通の思いが生まれます。

長時間残業に苦しめられていれば、「定時で帰りたい」とだれもが思います。安い賃金で働いていれば「もう少し賃金が欲しい」というように…。この思いは必ず「不平不満」になって、労働者の口からでるようになります。

この不平不満が仲間のあいだで共有されるようになると、人間らしく生きるために「もっと休みたい」「早く帰りたい」「賃上げしたい」という積極的な「ねがい」へと高まるのです。さらに、この「ねがい」の実現が正当であり、どうやったら実現することができるのかという「見通し」をともなったとき、それを要求と呼びます。

こういうダイナミックな過程をへた要求によって労働者は団結してきたのです。


(2007年執筆・一部修正 神奈川県職労湘南支部・組合ニュース掲載)
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キーワードで学ぶ労働組合 ⑨自治体労働者

●賃金を受け取るすべての人が労働者

自治体で働く公務員を自治体労働者と呼びます。

企業に雇われている人たちだけが労働者なのではありません。自分の働くことのできる力(これを「労働力」といいます)を売って、賃金を受け取って生活するすべての人が労働者なのです。こんにち、労働者は約4600万人で、労働力人口の8割近くを占めており、社会の多数派。みんなで力をあわせれば世の中をよりよくすることができます。

●自治体労働運動の2つの任務

自治体労働者の労働運動には2つの任務があります。それはみずからの生活と権利を守るために頑張ることと、「住民全体の奉仕者」として地方自治体の行財政の民主化をすすめることです。

自治労連は、自分たちのよりよい生活とともに「いい仕事」、住民自治の立場に立った民主的な行政をめざして運動してきました。これが、日本のたたかう労働組合運動の積極的伝統であり、宝なのです。

残念ながら、労働組合運動は、自分たちさえよければいいというエゴイスティックな運動だと思われています。

労働組合の不正事件が起きると大きく報道される一方、まじめに取り組む労働組合の姿はほとんど報じられないからです。

自分たちの幸せとみんなの幸せをともに追求する労働運動。

この真の姿が国民に広く深く理解されれば公務員攻撃は必ずはね返せます。

(2007年執筆・一部修正 神奈川県職労湘南支部・組合ニュース掲載)

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(小さないのちを守り育てるのも自治体労働運動の大切な課題です)
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プロフィール

ふたみ伸吾

Author:ふたみ伸吾
二見伸吾
府中町議会議員(日本共産党)
広島県労働者学習協議会 講師
広島県九条の会ネットワーク 事務局員

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