パンとともにバラを

----人間らしく生きるために必要なのは、「パン」に象徴される物質的な豊かさと「バラ」に象徴されるゆとりと文化。------  この生きづらい社会を少しでもよくするためにみんなで考えたい。

 

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「一般人さん」への返書 その7


貧困者の救済活動は、助けられた人たちは熱烈な左翼のシンパとして、一票を持つ有権者を増やすためです。

 貧困者の救済活動は、豊かな人間らしい社会をめざしている党が力を入れるのは当然です。今日の貧困の緩和は、それに陥っている人びとにとって切実な問題であり、それを見過ごし放置しているようでは、未来社会において、豊かで自由な社会をつくるつもりがあるのか問われるような問題です。だから取り組むのであって「シンパ(賛同者)」を増やしたいとか「票が欲しい」というような問題ではありません。


原発の反対運動をしているのは、原発を止めて日本の経済的な国力を落とし、革命を起こしやすくしたいからです。(今の原発再稼働反対運動のことではありません)  

原発に対して反対運動をしているのは、国民の命に関わる重大な問題だからです。

日本には、太陽光。風力、潮力、小水力(ダムの設置を必要としない)、地熱、バイオマス(牛の糞などを発酵させメタンガスをとるなど)ほか、多種多様なエネルギー源があります。原発の再稼働なしで十分エネルギーはまかなえていますし、これら再生可能エネルギーを組み合わせて実施してゆけば、石油など化石燃料の使用も押さえることが可能です。

 放射能の影響は目に見えず、「ただちに健康に影響がない」けれども5年後、10年後に白血病や甲状腺ガンを引き起こします。その圧倒的な被害者は小さな子どもたちです。健康な子どもこそ、未来を担う力であり、最大の国力です。
 この国力の根本を大切にする、というのが日本共産党の立場です。

日の丸や君が代に反対し、日教組を使って自虐史観を子供たちに教えるのは、反日、反政府主義者、左翼思想の国民を増やしたいからです。

日の丸や君が代に反対し、「新しい歴史教科書」などに反対するのは、歴史の事実を正しく教えるためです。日の丸や君が代は、日本国民を戦争に動員し、侵略戦争の象徴でした。「新しい歴史教科書」は歴史の事実を歪め、あの戦争を「自存自衛のための戦争」として描き出そうとしています。南京大虐殺など「あったこと」を「なかったこと」とするのは歴史の偽造です。歴史の事実を教えることを「自虐史観」などと呼ぶのは誤りです。過去の過ちをしらぬものは同じ過ちをくりかえすのです。

 過去の過ちをしっかり見つめ、平和な日本をつくる。ここに私たちのめざす道があります。

 やはり、日本共産党や左翼の目的は、美辞麗句で真面目で平和ボケな日本人だましながら、日本と日本人を貶めても、反日外国人やカルト宗教団体を味方にしてでも、日本という国が無くなってもいいから、この日本で革命を実現させることなのです。

 私たちは、「日本という国が無くなっていい」などと考えたことはありません。日本の良き伝統、国民性をさらに前へ伸ばしていくために、今の社会の弊害になっているアメリカ言いなり、大企業奉仕の社会構造を変える。しかもそれを「議会の多数を得て」国民の同意の下に実現するというのが私たちの立場です。

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「一般人」さんへの返書 その6

◆日本革命と自由・民主主義

日本共産党や左翼の目的が日本での革命の実現だと考えると、すべての問題の本質が見えてくるのです。 人権や思想の自由を訴えるのも、社会主義、共産主義思想への弾圧を回避するためです。

日本共産党の目的はおっしゃるとおり日本での革命の実現です。

日本共産党綱領(=日本共産党がめざしているものを文書化したもの)でも、「現在、日本社会が必要としている変革は、社会主義革命ではなく、異常な対米従属と大企業・財界の横暴な支配の打破――日本の真の独立の確保と政治・経済・社会の民主主義的な改革の実現を内容とする民主主義革命である」と明確に述べています。

 そして、「(その革命は)資本主義の枠内で可能な民主的改革であるが、日本の独占資本主義と対米従属の体制を代表する勢力から、日本国民の利益を代表する勢力の手に国の権力を移すことによってこそ、その本格的な実現に進むことができる。この民主的改革を達成することは、当面する国民的な苦難を解決し、国民大多数の根本的な利益にこたえる独立・民主・平和の日本に道を開くものである」と主張しています。

人権や思想の自由を訴えているのも、その通りですが、人権や思想・信条、信教の自由などを、人類の共有財産だとかんがえているからで、単に「弾圧を回避」するという狭い了見から擁護しているわけではありません。また、思想、良心の自由(憲法19条)、信教の自由(第20条)、集会・結社・表現の自由、通信の秘密(第21条)などを積極的に擁護するのが私たちの立場です。

平等や権利を主張し、組合活動に積極的に関与するのは、法的に組合活動は守られているため、左翼の活動家にとって少人数で組織の内部から影響力を発揮するのに非常に都合がよいからです。 

 これも、歪んだ見方です。

 日本国憲法第11条で「国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる」とあります。平等や権利を主張するのは、この日本国憲法の立場に立ち、人びとが人間らしく生きるためには平等原則(男女平等を含む)や権利(英語では「正しい」を意味するrightです)が大切だと考えているからです。

 労働組合についても積極的に関与するのは、労働者の生活と権利を守り、人間らしい暮らしを確保するためには労働組合活動が大切だからです。

 それは日本国憲法第28条が「勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する」と労働組合活動の正当性を説き、その根底に憲法第13条「すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、……最大の尊重を必要とする」と憲法第25条「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」があり、それを具体化するものなのです。



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「新しい福祉国家構想」について

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 「新福祉国家論についてのメモ」という出所不明の文書が、配布・回覧をされているようある。

 全労連は、今大会で「新福祉国家構想」についての取り組みを止めるそうで、この「メモ」との因果関係は不明だが、批判する人たちの一定の共通理解になっているかもしれない。

 私は全労連の組合員であり、この問題について発言する資格と義務がある。それゆえ、私は「新しい福祉国家構想」を擁護する立場から「メモ」の批判を試みたいと思う。

(1)第一に、情勢論として批判されているのが渡辺治ほか編著『新自由主義か新福祉国家か』(旬報社2009年)である。これは、民主党政権ができた直後に書かれたものであり、民主党政権が反構造改革を掲げて政権をとったという経緯に即したものである。

 もちろん、その後の民主党は、構造改革路線に復帰し、構造改革を積極的に推進することを使命とするように「変質」(本質が現象した)したことはいうまでもない。

 そのことは、2011年3月に渡辺治氏が執筆した「民主党政権論」(『賃金と社会保障』1533号)や「メモ」が批判の俎上ににあげている「3.11後の情勢と新たな福祉国家」月刊全労連11年12月号)、なにより『新たな福祉国家を展望する』そのものに書かれている。

 「メモ」が「『基本法』の骨格がまとめられた後、東日本大震災によって情勢が大きく変化」したと述べているのはそのとおりである。したがって、「民主党の『手足』議員が『頭部』=政権に圧力をくわえて政策の転換を促すための道具」というのは、今日の情勢のもとでは通用しないのは当然である。

 なぜ、渡辺氏の新しい情勢分析ではなく、古いものを使ったのかが理解しかねる。渡辺氏の議論が誤ったものだと読者をミスリードするためといったら言い過ぎであろうか。

(2)第二に、大衆運動レベルでの政策の探求が、「権力をどのような政治勢力が握るのか」ということを前提としないのは、当然のことだと私は考える。

 国民は、運動と実践のなかで、国家の階級的性格を理解するものである。『新福祉国家論』に国家の階級的性格が明示していないというのは、ないものねだりであり、大衆運動に政党の文章と同じ記述がなければダメだというセクト主義にすぎない。

(3)第三に、福祉「主戦場」論という断定も同意できない。

 「メモ」のいう「(渡辺治氏が)構造改革に反撃する『主戦場を社会保障の分野に設定する」というのは、大きな読み落としにすぎない。

 『新たな福祉国家を展望する』(旬報社)には、「実現すべき社会保障原則」(雇用・教育などにおける原則をふくめて)とある(96ページ)。

 具体的には見だしをひろっただけでも、

 適職、妥当な処遇で働く権利の保障(労働権の保障)、
  ①雇用基準・労働基準の再建と労使対等原則の尊重」、
  ②十分な失業時保障の実現、
  ③積極的労働市場政策と企業横断的労働市場の整備、
  ④総労働力プールの維持・改善の必要と雇用保険における事業者負担の拡大、

 とあり、勤労権、人間らしく働き、団結する権利などをうたった世界人権宣言の第23条(※)まで引用されている。

※世界人権宣言第23条
1  すべて人は、勤労し、職業を自由に選択し、公正かつ有利な勤労条件を確保し、及び失業に対する保護を    受ける権利を有する。
2  すべて人は、いかなる差別をも受けることなく、同等の勤労に対し、同等の報酬を受ける権利を有す      る。
3  勤労する者は、すべて、自己及び家族に対して人間の尊厳にふさわしい生活を保障する公正かつ有利な報    酬を受け、かつ、必要な場合には、他の社会的保護手段によって補充を受けることができる。
4  すべて人は、自己の利益を保護するために労働組合を組織し、及びこれに参加する権利を有する。

 「メモ」がいうように、「労働組合に団結した労働者の闘争」を重視すべきでであるが、渡辺氏のどこが「労働者の闘争」軽視なのだろうか? また、『新たな福祉国家を展望する』の姉妹編ともいうべき『ディーセント・ワークと新福祉国家構想』(雇用のあり方研究会編、旬報社)が出版されており、渡辺氏も研究会メンバーの一人である。労働者の闘争軽視、福祉「主戦場」ならこのような本をつくることは全く意味がない。

(4)渡辺治氏の情勢論と日本共産党四中総を対立的に捉えるという「結論」も理解できない。

 政党のつくる文章と研究者による提起のあり方が異なるのは当然ではないであろうか。

 「党の方針ではなく大衆運動に持ち込むための工夫の産物として新福祉国家論と『対抗構想』を容認すべきではありません」(原文のまま)。

 「メモ」は日本共産党の方針を大衆運動に「持ち込む」べきだと主張するのだろうか?

 その直後につづく「その悪影響は広く及んでいる」という「悪影響」とはいったい何を意味するのか?
 理解不能である。

(5)悪罵ではなく、真の批判を。

 全体として、「貧弱な思いつきにすぎない」「粗雑な評価がすべて」「一面的で日和見的」「むなしい願望」といったレッテル張り、悪罵が目立ち、渡辺福祉国家論は誤っている、(日本共産)党の見解と違うという偏見から、渡辺氏の見解をゆがめて批判する内容となっている。
 
 批判とは、論敵の主張を虚心に、正確によみとってこそなしうるものである。残念ながらこの「メモ」はそういうものになっておらず、とても「批判」としての水準をもたないものであるというのが私の結論である。

             (2012年2月初稿、9月加筆・訂正)

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2012年 広島県母親大会は9月30日

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記念講演、とてもいいそうですよ。
母親も父親も、親でない若者も参加してくださーい。

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広島県九条の会共同企画による2012年連続講演会

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今年の「憲法のつどい ひろしま」チラシ完成

今年11月3日に開催する「憲法のつどい ひろしま」のチラシが完成しました。レイアウトはぼく、書き文字と地図は池田正彦さんです。

 久々の11月3日開催(この間、なかなか会場が押さえられなかった)です。講師は哲学者の高橋哲哉さん。

会場一杯で成功させたい。みなさん、よろしくお願いします。

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「一般人」さんへの返書 その5

憲法第九条は日本の宝。そして世界標準へ 

「世界の共産主義国や社会主義の国はもちろん先進国で、軍隊を認めず、交戦権も否定している国はあるのでしょうか?」 

 侵略戦争を否定している国はありますが「交戦権」そのものを否定している国はありません。コスタリカは軍隊がありませんが、「交戦権」を否定している憲法があるわけではありません。
 
 では、なぜ日本以外の国にはないのでしょうか。

 第一に、日本のように平和主義を憲法上の原則としてあげなかった理由として、国連という組織を通じて平和を築こうとした、ということがあげられます。
 国際社会は20世紀に第一次世界大戦および第二次世界大戦という「言語に絶する悲哀を人類に与えた戦争の惨害」を経験し、三度めの悲劇を繰り返さないために国際連合をつくり、各国はそこへ加盟しました。国連憲章は「武力による威嚇および武力の行使」を原則的に禁じ、自衛権の行使についても限定的・暫定的なものに制限しています。

 第二に、「征服を目的とする戦争」(フランス)「国際紛争を解決する方法としての戦争」(イタリア)「侵略戦争を準備する行為」(ドイツ)など個別的武力行使を制限するる規定をもつ国が第二次大戦後にあらわられましたが、「自衛のための戦争」までを否定することはできませんでした。

 ではなぜ日本では「平和主義」が三大原則の一つにになり、平和的生存権を憲法前文に明記し、諸外国にはない憲法第9条を規定したのか、ということが当然検討すべき問題となります。

 その最大の理由は、広島と長崎に原爆が投下され、その惨状があったからです。
 「次回の世界戦争は一挙にして人類を木っ端微塵に粉砕するに至ることを予想せざるを得ない」「文明が速やかに戦争を全滅しなければ、戦争が先ず文明を全滅することになるでありましょう」とまで幣原(しではら)国務大臣が憲法制定議会で答弁したことからも分かります。

国連憲章ができたのは1945年6月であり、原爆による惨禍以前でした。

 国連憲章には第9条1項とほぼ同じ内容が述べられています。

 諸外国にはない日本独自の平和主義の最大のポイントは2項であり、戦争をしないために、「武器は持たない」「戦争する権利はない」(交戦権の否定)という国連憲章ならびに9条第1項の理想を実現する具体的な手だてを書き込んだことです。

 武力を用いず「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意し」、「果たし合い」はやめて「話し合い」によって紛争を解決しようという新しい考え方、徹底した平和主義は原爆による惨状がもたらしたのです。

 それに加え9条1項と国連憲章の元になったパリ不戦条約を日本政府は批准しておきながら、2年もたたないうちに満州へ侵略し、アジアで2000万人(推計)もの人を殺したという事実。天皇の戦争責任をかわすために、日本は二度と侵略しないという証(あかし)をたてる必要からも「平和主義」をかかげざるをえなかったという側面もあったのではないかと想像しています。

以上から、私は、日本国憲法の9条、とりわけその2項が戦争の歯止めとなり、1945年8月15日以降、70年近くにわたって日本が直接戦争しなかった(アメリカの戦争に協力はしたが…)最大の根拠だと考えています。

 日本の青年が武器を取らず、人を殺していない。なんて素晴らしいことでしょう。
私は憲法九条は日本の宝であり、21世紀中に世界に広げるべき国際的な財産だと考えています。

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「声なき声の会」デモが再び起こるか!

以下は産経新聞、皿木論説委員の「土・日曜日に書く」(2012.7.28)
からの引用。

 記事のタイトルは「論説委員・皿木喜久 「声なき声」にも耳傾けたい」です。

安保闘争は、「空前にして今のところ絶後の一大闘争」。

 全国に2000を超す地域共闘ができ、安保改定阻止国民会議による持続的な共闘がくまれ、23次にわたる統一行動が展開されます。

 連日、デモ隊が国会を取り囲み、最高時には30数万人にもなりました。首相が「院外の運動に屈すれば、日本の民主政治は守れない。デモは国民の一部で、(私には)『声なき声』の支持がある」といえば、「声なき声の会」のプラカードが登場し、デモに参加。その隊列がどんどん増え、そして全国各地に広がっていったのです。

 子どもたちまでが「安保ハンタイ、あんぽんたん」と「安保ごっこ」をしたぐらい、大きな運動になりました。

声なき声の会については、小林トミ『「声なき声」を聞け』(同時代社)をぜひお読み下さい。

小田実さんは、この本の書評としてつぎのように書いています。

 「小林は他の仲間とともに「声なき声」のプラカードをつくり、「50メートルでも100メートルでも歩こう」「みなさん一緒に歩きましょう」とのプラカードとともにかかげて歩いたことから、「声なき声の会」は始まり、彼女はそのキモイリとして、今年(2003年)1月、72歳まで死ぬまで、巻き返しの「憂慮し、志ある市民」の活動をつづけた」『西雷東騒』思索と発言2、岩波書店、276ページ。

 さあ、今回も「声なき声の会」のデモは始まるのか。

◆脱原発は安保に匹敵?

 「脱原発」を訴え、原発再稼働に抗議するデモが毎週のように、東京の首相官邸や国会の周辺で行われている。20日は鳩山由紀夫元首相まで参加した。

 といっても主催者が道路使用許可などを申請したデモではない。多くはインターネットの「ツイッター」の呼びかけなどで集まっており、その参加者数も正確には把握できないほどだ。

 それだけに「脱原発」を支持するマスコミや識者からは「これだけの国民が自発的に抗議行動しているのは(昭和35年の)安保闘争以来だ」と、その盛り上がりを強調する声が聞かれる。

 「だから政府はその声に耳を傾け、原発再稼働をやめるべきだ」と言いたいようである。

 だが、どうしても安保闘争に例えて評価したいのなら、あのときのデモや抗議行動がどんな意味を持ち、何をもたらしたのかをまず検証すべきだろう。

 昭和26年に結ばれた日米安全保障条約を改定した新安保条約が日米両国の間で締結されたのは35年1月のことだった。日本が米軍に基地などを提供するだけだったのを、米側に日本を守る義務を負わせたのが改定の主眼だった。

 しかしこれを承認するための国会審議が始まると、野党の社会党を中心に「米国の戦争に日本が巻き込まれる」とする反対運動が起きてくる。

 ◆首相の政治姿勢を攻撃

 特に5月20日未明、自民党が衆院で強行採決すると、国会の外にも抗議行動が広まっていく。6月4日、社会党などの「安保改定阻止国民会議」が全国で第1次「実力行使」を行ったのをはじめ、国会周辺は連日、デモ隊に埋め尽くされた。安保そのものよりも、当時の岸信介首相の政治姿勢の方が糾弾されていったのだ。

 ヤマ場となった6月15日には約7千人の全学連主流派が国会内に突入、東大の女子学生1人が死亡する事態となった。このため承認後の批准書交換のため予定されていたアイゼンハワー米大統領の来日が中止となり、岸政権は窮地に立たされる。

 ところが同月19日、参院では審議できないまま自然承認となり、批准書が交わされるや、抗議運動はまるで潮が引くように収まってしまう。国会周辺は元のように静かさを取り戻した。

 5カ月後の11月に行われた総選挙では、安保改定を推進した自民党が解散時より多い300議席(無所属からの入党者を含む)を獲得して「圧勝」する。

 反対運動をリードした社会党は解散時を上回ったものの、これは同党から分かれた民社党の議席を奪っただけで、前回選挙から20議席以上減らしてしまった。

 ◆国民は抗議運動に反発

 混乱の責任をとった岸の後を継いだ池田勇人内閣が「低姿勢」路線を打ち出し国民の目をそらせたことも要因だった。だが実は「アンポ反対」自体が国民の民意とは遊離していたのである。

 社会学者、竹内洋氏の『革新幻想の戦後史』によると、毎日新聞が国会承認前の35年3月に行った世論調査で36%の人が新安保条約を「よくない」と考え、「よい」の22%を上回っていた。

 ところが7月末には49%が安保の発効を「よい」「やむをえない」とし「よくない」より多くなった。政治ストやデモについては否定的意見の方が多かった。むしろ国民の反発を招いたのだ。

 このことをただ一人見抜いていたのが岸だった。

 強行採決後の記者会見で「私は『声なき声』に耳を傾けなければならない」と述べ、デモには屈しないことを強調した。

 さらに国会突入後にも「都内の野球場や映画館は満員で、銀座通りもいつもと変わりがない」と強気の構えを崩さなかった。

 結局、岸の不退転の決意が安定した日米同盟関係を築いたのである。逆に反対のデモは政治的には何も得ることなく終わった。

 それどころか大きな弊害を残した。この後何十年も続く自民党政権が、まるで「羹(あつもの)にこりた」ように、安保改定の後取り組むべきだった憲法改正をはじめ、「国の守り」に関する議論を先送りし続けたことである。

 原発をめぐっても、日本の経済のため推進すべきだという意見も多い。本紙世論調査では大飯原発の再稼働を4割近くが評価している。だが「脱原発」「反原発」という「大きな声」の前に、そうした声はかき消されがちだ。

 こうした「声なき声」が無視されるようなら、安保闘争同様にエネルギー政策や原発の安全性に関する正面からの議論ができなくなってしまう。ましてや、政府が「大きな声」だけに耳を傾けるなら、将来に禍根を残すだけになるだろう。(さらき よしひさ)

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プロフィール

ふたみ伸吾

Author:ふたみ伸吾
二見伸吾
府中町議会議員(日本共産党)
広島県労働者学習協議会 講師
広島県九条の会ネットワーク 事務局員

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